• TOP
  • >
  • 社会
  • >
  • ロックバンドのU2、ロヒンギャ危機で沈黙のスーチー氏を非難
2017-11-13 21:00

社会

ロックバンドのU2、ロヒンギャ危機で沈黙のスーチー氏を非難

U2
スーチー氏との直接対話は未だ実現せず
アイルランド出身のロックバンド「U2」は11月11日、オフィシャルサイトに「これは、全く想像していなかった・・・(THIS, WE NEVER IMAGINED…)」と題して、メンバー4人(アダム、ボノ、エッジ、ラリー)の連名でミャンマーの事実上のリーダーであるアウンサンスーチー氏に関するメッセージを掲載した。

このメッセージは、ミャンマー・ラカイン州でイスラム系少数民族「ロヒンギャ」が人権侵害を受けている、いわゆる「ロヒンギャ危機」に言及したものである。

U2は約20年前、ミャンマー軍の残虐性と基本的自由の抑圧に驚き、スーチー氏解放のためのキャンペーンを開始。スーチー氏は解放後、アイルランドと国際NGOのアムネスティ・インターナショナルに感謝を伝えるため首都ダブリンを訪問している。

U2によると、ロヒンギャ危機についてスーチー氏と直接話をするために何度か連絡をとったが、未だ実現しないことから今回のメッセージを掲載したという。

沈黙を守るスーチー氏を非難
U2はロヒンギャに対する残虐行為に衝撃を受け、このような行為は止めなければならないとした上で、
「マーティン・ルーサー・キングが言ったように、“最大の悲劇は、悪人の圧制や残酷さではなく、善人の沈黙である”」(U2のメッセージより抜粋)
と述べている。

これはロヒンギャに対する人権侵害について沈黙を守るスーチー氏を非難するもので、
「スーチー氏の沈黙が同意のように見え始めている」(U2のメッセージより抜粋)
と失望を露わにした。

メッセージの最後でU2は、過去にスーチー氏とミャンマーのために行動を起こした人々に感謝するとともに、ミャンマーの平和と民主主義のためにロヒンギャを支援する行動をとるなら、アムネスティ・インターナショナルをサポートするよう呼びかけている。

なお、マーティン・ルーサー・キングとは、アフリカ系アメリカ人公民権運動の指導者で、1964年にノーベル平和賞を受賞している。

(画像はU2オフィシャルサイトより)


外部リンク

U2オフィシャルサイト
http://www.u2.com/

'THIS, WE NEVER IMAGINED…'
http://www.u2.com/news/

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • twitter
  • facebook