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2023-12-22 10:00

社会

ミャンマーの反軍事政権勢力、新たな国境検問所を占拠

国境検問所占拠
ミャンマー軍事政権にとって最も深刻な脅威
ミャンマーの反軍事政権勢力として知られる少数民族武装グループのミャンマー民族民主同盟軍(MNDAA)は12月18日、中国国境沿いの貿易の主要な拠点であるコーカン自治区の首都ラウカイの北東約 5 キロメートルに位置するYan Lon Kyaingの国境ゲートを占領したという。

MNDAAは、アラカン軍(AA)、タアン民族解放軍(TNLA)という3つの民族反政府勢力からなる「三兄弟同盟」の1つで、これらの同盟グループは10月下旬から「1027作戦」と呼ばれる攻撃を仕掛けており、2021年2月のクーデターで政権を握って以来、ミャンマー軍事政権にとって最も深刻な脅威となっている。

国境付近で戦闘が激化したことを受け、国境を越えた貿易が妨げられた中国は停戦を呼び掛けた。 また、軍と同盟間の和平交渉も仲介し、12月14日には双方が停戦で合意に達したと発表。

しかし、シャン州北部の少なくとも5つの郡区で戦闘が続いており、TNLAはそのうち2つの郡区を占領したと主張している。

なお、今回の国境検問所の占拠は、10月下旬の攻撃開始以降、同盟グループが占拠した5番目の国境ゲートである。

自治権を取り戻すことが直近の目的
三兄弟同盟は10月下旬からの攻撃以降、数百の軍事前しょう基地を制圧し、重要な町や国境検問所を制圧。「1027作戦」の直近の目的は、コーカン自治区を取り戻すことだという。

コーカン自治区はシャン州北部にある中国人が大多数を占める飛び地で、2009年まで20年間 MNDAAが統治していたが、MNDAAの幹部が国軍に降伏し、国境警備隊として国軍傘下に置かれることとなった。

国境警備隊の下では、産業規模のオンライン詐欺活動に資金を提供してきた中国人犯罪組織の陰湿な影響下にある。

(画像はRadio Free Asiaより)


外部リンク

Anti-junta forces capture Myanmar border crossing gate
https://www.rfa.org/

Myanmar Resistance Forces Seize Another China Border Crossing
https://thediplomat.com/

Myanmar ethnic armed group seizes another crossing point along the Chinese border, reports say
https://apnews.com/
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