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2016-07-09 14:00

社会

欧州議会がミャンマー「ロヒンギャ問題」への懸念を表明

ロヒンギャ
世界で最も迫害を受けている少数民族
欧州議会は7月7日、ミャンマーのイスラム教少数民族ロヒンギャが受けている「残忍な弾圧」と「体系的迫害」に深い懸念を表明し、早急な問題解決を強く訴えた。

ミャンマーでは2012年以降、迫害を受けたロヒンギャがラカイン州を逃れ、避難キャンプでの生活を強いられている。これらの難民キャンプは80にも及び、12万以上のロヒンギャが自由を妨げられているのが現状だ。

ロヒンギャはミャンマーに135ある少数民族の1つとして認められておらず、代わりにバングラディシュからの不法移民を意味する「ベンガル」と呼ばれていた。

一方、新政権を主導する国家顧問のアウンサンスーチー氏は6月下旬、国民を分断するような「ロヒンギャ」「ベンガル」という語を使用しないように求めたが、一部グループからは十分な話し合いができていないと批判もあるという。

国連もロヒンギャを「世界で最も迫害を受けている少数民族の1つ」と位置づけ、市民権の拒否、強制労働、性的暴行などを理由にロヒンギャに対する懸念を表明している。

近隣諸国へ協力を呼びかけ
欧州議会はロヒンギャ問題に対し、緊急に対処すべき決議案を通過させることによって、その深い懸念を示したといえるだろう。

同議会は、
「キャンプで難民支援を行う国連や国際人権団体、ジャーナリストなどのラカイン州へのアクセスや自由を確保しなければならない」(APFより)
と述べた。

さらに、人種的または宗教的な憎悪を明確に非難し、直接・間接的な差別を防止するための具体的な施策の実施を東南アジア諸国に呼びかけている。

ミャンマーが経済的な成長を遂げるため、あるいは国際社会の一員となるためには、「ロヒンギャ問題」は避けて通れない大きな課題だ。今後、ミャンマーがどのようにこの問題を解決していくのか注目が集まる。


外部リンク

EU parliament condemns Myanmar persecution of Rohingya
http://www.aljazeera.com/news/

EU parliament urges Myanmar to protect Rohingya minority
https://au.news.yahoo.com/world/

EU Parliament slams Myanmar's anti-Rohingya practices
http://aa.com.tr/en/

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