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2014-01-26 20:00

社会

日本政府、チェンマイのミャンマー少数民族のための校舎建設を支援

ミャンマー少数民族
日本政府は、チェンマイ県ムアン郡のミャンマー少数民族のための校舎建設に371万バーツを無償供与
1月17日、在チェンマイ日本総領事館にて、藤井昭彦総領事とワット・パーパオ教育芸術文化振興財団の理事長との間で、チェンマイ県のミャンマー少数民族のための校舎建設計画支援に対する署名式を行った。
ミャンマー少数民族
(画像はホームページより)

タイ政府は、ミャンマーの民主化開始を受けて両国間の関係が好転してきたこと、また、深刻な単純労働者不足への対応に追われているという背景もあり、ミャンマーからの避難民や移民労働者に対する、労働面・教育面・厚生面での生活向上に取り組んでいる。

劣悪な生活や労働環境に置かれたミャンマー少数民族への支援
タイ北部に居住する少数民族シャン族は、シャン語と同系のタイ語での意思疎通が可能なため、農業、建設業、製造業、サービス業などの労働者として生計を立てているが、その多くはミャンマーでの迫害を逃れて流入した避難民で、劣悪な生活や労働環境におかれてきた。

今回の支援を日本政府に要請した「ワット・パーパオ教育芸術文化振興財団」は、1997年にワット・パーパオ寺院が設立した財団。

ワット・パーパオ寺院は、約400年前にシャン族がチェンマイ市内に建設し、シャン族の宗教や伝統文化維持の中心的役割を担っている。教育相の認可を得て寺院の敷地内にシャン族避難民を対象とした学校を開設してシャン族の就学を受け入れたり、授業の一環としてシャン語やシャン族の伝統文化継承を図ってきた。

ミャンマー少数民族への長期的視野をもった支援
草の根・人間の安全保障無償資金協力により決定した今回の支援にかかる総額は3,707,000バーツ(日本円でおよそ1,153万円)。日本政府は、今後も草の根・人間の安全保障無償資金協力を通じて、ミャンマー少数民族の福祉向上支援を含む人間の安全保障のための取り組みを支援していく方針。

この支援によって、就学希望者増加による教室不足が解消される。また、シャン族難民への基礎教育の推進やミャンマーの現状に対する理解および市民としての能力強化を促進することで、将来ミャンマーに帰還した際に彼らが地域開発において指導的役割を担うことが期待される。

長い目で見れば、ミャンマーの社会の安定化の一助を担うことや、さらには、シャン族避難民とタイ人との共存関係の構築や都市部コミュニティーの安定、福祉の向上につながっていくことも期待される。

外部リンク

在チェンマイ日本国総領事館 プレスリリース
http://www.chiangmai.th.emb-japan.go.jp/oda/pressrelease/
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